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【ユーザー同士のミニ情報共有会レポート#01】コロナ禍以降の企業の危機管理対応はどう変化していくか?



こんにちは、デジサス編集部の藤田です。

2023年4月26日(水)に第1回目の「ミニ情報共有会」を開催しました。



ミニ情報共有会とは


今回はじめて開催したミニ情報共有会では、危機管理に関するテーマを決めて参加企業様同士で情報共有やディスカッションを行います。 興味があるテーマの回だけ参加いただくことが可能で、1回の開催あたり2時間程度、月1回程度のペースで開催していきます。

テーマの例)防災教育について話し合いたい、地震以外の災害対策について相談したい等

ミニ情報共有会を開催した背景として、昨年度から「危機管理ユーザー情報共有会」を開催してきました。 情報共有会の詳細はこちら


災害時の危機管理はどの企業様でも共通の課題のため、企業の垣根を越えて情報を共有することは効果的であり、その機会を設けて欲しいという要望が多くあったため、昨年度から実施してきました。 2023年度から、情報共有会と並行してミニ情報共有会を開催する運びとなりました。


今回開催しました第1回ミニ情報共有会のテーマは、 「コロナ禍以降の企業の危機管理対応はどう変化していくか?」です。 カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社、サッポロビール株式会社、株式会社四国銀行、東横化学株式会社、トヨタ紡織株式会社の5社の企業様に危機管理対応について発表いただき、ディスカッションを実施しました。


当日の内容は以下の通りです。


アジェンダ


インフォコムの感染症対応


まずはじめに当社インフォコム総務部の危機管理担当者から、コロナ禍の対応について紹介させて頂きました。

2020年4月から全世界に感染症が拡大し、緊急事態宣言が発令されました。 これを受けて、インフォコムでは主に3つの対策を行いました。

①COVID19緊急対策本部の設置  緊急対応フローチャート、感染者の把握と指示対応 ②3密対策 ・マスク・せきエチケット、手洗い励行、オフィスへのアルコール設置、   定期的な除菌、トイレペーパータオル(ハンドドライヤー中止) ・換気対策(透明のシールド、サーキュレータ設置、会議室の定期換気、空気清浄機) ・出社制限、感染状況に合わせて出社率20%-40%で変動 ・外部業者入室時の事前申告 ・イベント中止(各種会議、展示会、行事、飲み会)


③エマージェンシーコール、BCPortalの活用 ・コロナ新規感染者発生の全社通知 ・経営陣や関係者への迅速な報告 これらをエマージェンシーコール、BCPortalを使って実施しており、専用ツールとして定着しました。

※エマージェンシーコール、BCPortalの詳細はこちら↓



この3つの対策と並行して、全従業員のテレワーク対応を進めていました。在宅勤務等も含めたABWが基本的な働き方となっています。 しかし、在宅+ABW推進により、いつだれが出社するかわからない状況になりました。災害発生時には防災スキルを持った従業員が居ないということもあり得るため、「全員防災」を掲げて対応を進めています。 災害時には出社しているメンバーで自衛消防隊を編成して初動対応を行うというような運用になります。各自の防災スキルの向上が必要になってくるので、防災教育や防災ツアーの開催、災初動チームの役割別行動マニュアルの公開等の施策を実施しています。


参加企業様の発表・ディスカッション


参加企業様の感染症対応について、発表いただきディスカッションを行いました。話し合われた内容について一部ご紹介します。



カルチュア・コンビニエンス・クラブ様の感染症対応


新型コロナウイルスの対応については、オフィスでの勤務者向け、直営店舗での勤務者向け、加盟企業様向けにそれぞれ方針を定めてガイドラインを作成しました。政府の方針に従って、感染リスク軽減のための方針(手洗いうがい徹底や3密は避ける、飲み会・会食・セミナーのルール等)や本人やご家族が感染した場合の対応方針をまとめていました。 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行する5月8日以降は対応方針を改め運用します。

新型コロナウイルスが流行し始めた頃、店舗や食料品を扱っているところではどうしてもマスクや消毒液が必要になり、担当者から本部へ問い合わせがあったのですが、入手に苦慮する事が多々ございました。新型コロナウイルスと同じような感染症が今後流行するかはわからないですが、今後のパンデミックに備えて、マスクや消毒液など汎用的に使えるものは常備して参ります。どこに保管しているか、使いたいときはどうするか等のルールを決めていく予定です。


サッポロビール様の感染症対応


2020年2月に感染症マニュアルを策定し、状況に応じてマニュアルの更新を行っていきました。2020年4月に緊急事態宣言が発令された際にはBCPを発動しています。 その後は「コロナ禍の勤務ルール」の通達を出す形で社員に行動制限の周知・徹底を行いました。コロナ禍の勤務ルールは感染状況や政府の方針によって31回更新してきました。 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行することにより、2023年5月7日にBCPは終結、災害対策本部は解散しルールは廃止します。 社員一人一人が「自律と配慮」を心がけて行動するような方針にしていきます。

5月以降は、コロナで変わったこと(勤務時間・場所の変化:フレックス・テレワーク)、コロナで止まったこと(マニュアルのアップデート、訓練)、コロナで得た知見を活かすことにフォーカスし危機対応を推進していく予定です。


東横化学様の感染症対応


感染症対策は、総務部が統括している安全衛生委員会の方で実施しており、感染症対応のガイドラインの作成については、コンプライアンス室で行っています。※ミニ情報共有会にはコンプライアンス室の方に参加いただきました。 2020年4月に作成したガイドラインをベースに、政府の方針に従ってガイドラインの更新を行ってきました。また、昨年に新型コロナウイルスの対応にあわせて事業継続計画書の見直しを行い、パンデミック等により人的影響が大きくなる場合を想定した事業継続計画書を策定しました。 ミニ情報共有会の場では、実際のガイドラインや事業継続計画書を共有いただき、ガイドラインを作成する際に参考にした情報や、事業継続計画書で策定した内容等もご紹介いただきました。


最後に


ご参加いただいた皆さまにアンケートを記入いただきました。 皆さま全員が今回のミニ情報共有会のについて「満足している」という回答で、他社や社内メンバーに「おすすめしたい」という回答をいただきました。他社の対策状況を知ることができたため、有意義な会になったとのお声をいただいています。

今後も危機管理に関する様々なテーマで、定期的にミニ情報共有会を開催していきますので、興味ある方は是非お気軽にご参加ください。 インフォコムでは、このような共有会を通して企業間のつながりをさらに広げ、危機に強い企業を作り、社会に貢献していきたいと考えています。

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